除菌のメカニズム
次亜塩素酸ナトリウム水を単に水で薄めただけでは、病原菌の細胞壁を破ることはできません。微酸性領域にpH調整した「微酸性次亜塩素酸水溶液」にすることで、細胞壁を破って細菌を死滅させることができます。
他の除菌液との比較
次亜塩素酸水溶液 | 次亜塩素酸ナトリウム | アルコール | |
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化学式 | HClO | NaClO | C2H5OH |
pH | 6前後 | 13前後 | 中性 |
除菌・消臭 | 40~400ppm (用途により使い分け) | 100~10、000ppm (用途により使い分け) | 69.6~81.4vol% (希釈不可。効果が失われる) |
発がん性物質 | 低濃度でも効果を発揮する 噴霧・スプレー吹きかけ・拭き取り用 | 消毒用薬品に認定されている 高濃度での使用を前提としている スプレー吹きかけ・拭き取り・洗浄用 | 消毒用薬品に認定されている ノロウイルス・芽胞(炭疽菌、破傷風菌など)には効果が低い。 濡れている場所では効果が低下する スプレー吹きかけ・拭き取り・洗浄用 |
発がん性物質 | 認められない トリハロメタンは生成されない | 有機物と接触してトリハロメタンを生成する場合がある | なし |
安全性 | 有機物に触れると直ちに反応し後に残らず蓄積することはない 弱酸性で皮膚にやさしいが、 長時間の使用は控える | 皮脂を溶かし触るとぬるぬるするので、使用時はゴム手袋を着用する 粘膜(目・鼻・喉)への付着に注意 使用後は表面に付着した成分を水で洗い流すかよく拭き取ること | 揮発性が高いので吸い込んで、酔い・アレルギー反応を起こす場合がある。 皮脂を溶かすので、皮膚への過度の使用は控える 毒性は低い |
金属腐食 | 液が直接に触れると、材質に よっては腐食する場合もある 噴霧での使用では殆ど影響は無い | 高濃度で使用するため腐食を起こす 低濃度でも材質(アルミ・亜鉛等)によっては腐食する | なし プラスチック・塗装を溶かす場合がある |
空間噴霧用途 | 適している 低濃度で高い除菌力を持つ | 不可 粘膜を刺激する。 残留性がある | 不可 引火性あり 酔い、アレルギーを起こす 場合がある |
取扱注意 | 開封後は冷暗所に密封保管 光(特に紫外線)・熱で成分が徐々に低下する | 開封後は冷暗所に密封保管 光(特に紫外線)・熱で成分が徐々に低下する | 揮発性が高いので密封して保管 火気に注意 |
コスト | 安い ※アルコールの約1/8の価格 | 安い | 高価 |
次亜塩素酸水溶液は、空間に噴霧できる世の中でも数少ない除菌消臭液で、しかも安全かつ安価に効率よく空間の除菌消臭ができます。ただし、熱や紫外線に弱いので直射日光が当たる場所などに置かないよう注意が必要です。